売上が伸びない古本屋の本音。16年続けて、今思うこと

正直に言います。

最近、売上が思うように伸びません。

市場に出ても、以前より市場の出来高も減り、
良い本は奪い合いになります。
ネットでは価格競争が激しく、
新品の値引きも当たり前の時代です。

「本は売れない」
そんな声もよく聞きます。

16年古本屋を続けてきて、
順風満帆だったわけではありません。

預けてた本が倉庫で震災にあったこともあります。
送料の値上げで商品が売れたら損する商品になったこともあります。
仕入れが空振りに終わった日もあります。

正直、きついと感じる日もあります。

それでも、続けています。
やめようと思ったことは何度もあります。

なぜ続けているのか?

本は、良さを知っているからです。

人は何かを学びたいとき、
深く知りたいとき、
やっぱり本を開きます。

市場では今も、
専門書や絶版本を求めている人が確実にいます。
静かですが、確実な需要です。

売上が伸びないとき、
「もっと買取しますと叫んだ方がいいのか」
「もっと安く売った方がいいのか」
そう考えることもあります。

でも最近は、少し違う考えになりました。

焦って売るよりも、
信用を積む方が早い。

本を売る仕事は、
本をつなぐ仕事だと思っています。

80代のご夫婦が大切にしてきた蔵書。
若い学生が探していた専門書。
亡くなった方の本棚から出てきた初版本。

どの本にも、物語があります。

売上は波があります。
でも、本の価値は波では消えません。

私は派手な商売はできません。
でも、一冊一冊は丁寧に見ます。

売上が伸びない日もあります。
それでも、本を必要とする人がいる限り、
古本屋は続ける価値があると信じています。

もし本棚の整理を考えている方がいれば、
急がなくて大丈夫です。

売る決断がついたとき、
声をかけていただければ嬉しいです。

本は、また誰かの時間になります。
それがこの仕事の本音です。




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