「古本屋って、安く買って高く売っているんでしょう?」
正直に言えば、そう思われることは少なくありません。
ですが、その“安い”と感じる背景には、ほとんど知られていない事情があります。
① 売値=利益ではない
例えば、店頭で3,000円で売られている本があったとします。
その金額がすべて利益になるわけではありません。
- 市場手数料
- 運搬費
- 家賃
- 人件費
- 在庫リスク
- 売れ残りリスク
実際に残る利益は、想像よりずっと小さいのが現実です。
② 売れる本は一部だけ
持ち込まれる本のすべてが高値で売れるわけではありません。
10冊あれば、実際にきちんと利益が出るのは2〜3冊。
残りは相場が低い、在庫になる、あるいは赤字になることもあります。
その全体リスクを含めて買取価格は決まります。
③ 「全国業者」との構造の違い
全国規模の業者は、広告費や大量仕入れによる効率化で回しています。
一方、地域の古本屋は「目利き」と「選別」で成り立っています。
高く評価できる本は、きちんと評価します。
ですが、値段がつきにくい本に高額をつければ、店は続きません。
④ 続いている店の価格
16年続けられているのは、無理な買取をしていないからです。
相場を無視して高く買えば、いつか必ず歪みが出ます。
“高く買います”よりも、
“適正に評価します”の方が実は誠実なのです。
それでも高く評価できる本はある
専門書、限定版、資料性の高いもの、保存状態の良い全集。
こうした本は、相場以上の評価になることもあります。
重要なのは「全部が高い」ではなく、
「価値のあるものを正しく見る」ことです。
最後に
古本屋は、安く買いたいわけではありません。
続けていくために、構造上そう見えてしまうことがあるだけです。
もし疑問があれば、遠慮なく聞いてください。
値段の理由をきちんと説明できる店でありたいと思っています。
